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 なお、解説中「○○解説参照」とあるのは、弊サイトのオリジナルレジュメの解説文のことです。

H22年短答試験問59

 〔59〕著作権の効力に関し、次のうち、最も適切なものは、どれか。

枝1

 1 著作者甲は、その著作物について、複製権を乙に譲渡した場合、乙による複製を差し止めることはできないが、第三者丙による複製については、乙から丙が許諾を受けていない限り、差し止めることができる。

 解答
 × 著作112条参照。 差止は複製権者が請求できるのであり、それを譲渡した著作者は請求できないため、不適切である。

枝2

 2 作曲家甲は、その音楽の著作物について、著作権のすべてを乙に譲渡したとしても、甲自身が公開のステージで満員の聴衆を前にしてその音楽の著作物を演奏することに対して、乙から差止請求を受けることはない。

 解答
 × 著作権テキスト15頁及び著作112条参照。 上演権・演奏権の権利者は、例え著作者であっても、その権利を侵害する者には差止を請求できるため、不適切である。

枝3

 3 漫画家は、その漫画によって表現された思想を批判する目的でなされたものであったとしても、その漫画の一コマを複製して文書で批判を記した書籍の出版を差し止めることができる。

 解答
 × 著作権テキスト69頁参照。 本枝の批評は、引用の目的上、正当な範囲内の引用であると解される。よって、著作32条1項に基づき差止請求できないため、不適切である。

枝4

 4 画家甲は、画商乙に預けた自らの絵画を、別の画商丙が甲の同意を得ることなく展覧会で展示をすることについて、差し止めることができる。

 解答
 〇 著作権テキスト16-17頁及び著作112条参照。 展示権の権利者である画家甲は、その権利を侵害する者には差止を請求できるため、適切である。

枝5

 5 作曲家は、その音楽の著作物を劇場用映画の中で使うことを映画製作者に対して許諾した以上は、その映画の家庭用DVDの販売に対して、差止請求権を行使することができない。

 解答
 × 著作権テキスト12頁及び著作112条参照。 映画の中に「部品」として取り込まれている映画音楽は、映画を複製ーするときに同時に複製される。従って、その著作者は差止請求権を行使できるため、不適切である。


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