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H28年短答条約不著問02

 著作権法に関し、次のうち、最も不適切なものは、どれか。

枝1

 陶芸家甲が創作した美術工芸品である絵皿を、写真家乙がレンズの選択やシャッター速度等に工夫を凝らして写真に撮影した。出版社丙が、その写真をカレンダーに利用する場合、甲と乙の両者から許諾を得る必要がある。

 解答
 ○ 平成28年度著作権テキスト9頁参照。第三者が二次的著作物を「利用」するにあたっては、「二次的著作物の著作者」の了解のほかに、「原作の著作者」の了解も得ることが必要である。

枝2

 出版社甲が、版画家乙の版画作品から30点を選択し、独自の観点から配列した版画集を創作した。印刷会社丙が、この版画集の中から、1点を選んでポスターを作成する場合、乙のみから許諾を得ることで足りる。

 解答
 ○ 平成28年度著作権テキスト9頁参照。編集著作物の「全体」をコピーするような場合には、個々の著作物すべての著作権者の了解を得るとともに、全体(編集著作物)の著作権者の了解も得なければならないが、1点であれば個々の著作物の著作権者の了解で足りる。

枝3

 画家甲と画家乙が共同で絵画を創作し、甲の死亡から51年が経過した。乙も甲の相続人丙も共に存命中の場合、出版社丁が、その絵画を画集に掲載するときは、乙のみから許諾を得ることで足りる。

 解答
 × 平成28年度著作権テキスト10頁参照。共同著作物の著作権の保護期間は、最後に死亡した著作者の死亡時から起算されるので、甲の相続人からの許諾も必要である。

枝4

 詩人甲の創作した詩が、書体デザイナー乙が独自に作成した印刷用書体を用いて雑誌に掲載された。この詩を、同じ印刷用書体を用いて出版社丙が書籍に掲載する場合、甲のみから許諾を得ることで足りる。

 解答
 ○ タイプフェイス事件(H10(受)332号)参照。原則フォント(書体)に著作権は認められないので、甲のみから許諾を得ることで足りる。

枝5

 作曲家甲が創作した楽曲Aを、編曲家乙が甲に無断で編曲して楽曲Bを創作した。オーケストラ丙がBをコンサートで演奏する場合、甲だけでなく乙の許諾を得なければならない。

 解答
 ○ 平成28年度著作権テキスト9頁参照。第三者が二次的著作物を「利用」するにあたっては、「二次的著作物の著作者」の了解のほかに、「原作の著作者」の了解も得ることが必要である。






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