以下の内容はあくまで管理人の解釈であり、受験機関などの解答は参考にしておりません。また、その正確性を保証するものではありません。もし、間違いに気付かれた方は、独学の弁理士講座掲示板、又は、メールにてご連絡下さい。
また、解説中「○○条解説参照」などとあるのは、本サイトで提供している
オリジナルレジュメの該当箇所を参照するという意味です。
H26年短答試験問09
著作権に関し、次のうち、最も適切なものは、どれか。
枝1
音楽CDに施された権利管理情報を除去する行為は、営利目的がなければ、刑事罰の対象とならない。
解答
○ 著作120条の2第4号に記載の通り。権利管理情報を故意に除去する行為は当該権利管理情報に係る著作者人格権等を侵害する行為とみなされるが(著作113条3項2号)、営利を目的としていなければ刑事罰の対象とならない(著作120条の2第4号)。
枝2
海賊版であることを知らずに映画のDVDを仕入れた小売業者は、そのDVDが海賊版であることを知った後も、当該映画の著作権者の許諾なしにそのDVDを販売することができる。
解答
× 著作113条の2かっこ書参照。著作物の複製物の譲渡を受けた時において善意であれば、譲渡をしても権利を侵害する行為でないものとみなされるが、映画の著作物の複製物は除かれている。
枝3
アマチュアのストリート・ミュージシャンが、多くの通行人を聴衆として、対価を受けることなく、駅前で音楽を演奏する場合、その音楽の著作権者の許諾を得る必要がある。
解答
× H25著作権テキスト75頁参照。すでに公表されている著作物を、営利を目的とせず、料金等を受け取らず、無報酬である場合は、許諾なく演奏することができる。
枝4
放送局が、オリンピック大会の競技結果をニュース番組で報道する場合、そのオリンピック大会の公認テーマ曲を当該番組の冒頭で流す行為について、そのテーマ曲の著作権者の許諾を得る必要はない。
解答
× 著作41条参照。公認テーマ曲を当該番組の冒頭で流す行為は、競技結果を報道するという目的上正当な範囲内の利用ではないと思われる。
枝5
映画の著作物の著作権の存続期間が満了した後であっても、その映画をテレビ放送する放送局は、その映画の原作小説の著作権者の許諾を得る必要がある。
解答
× 著作54条2項に記載の通り。映画の著作物の著作権がその存続期間の満了により消滅したときは、当該映画の著作物の利用に関するその原著作物の著作権は、当該映画の著作物の著作権とともに消滅したものとされるので、許諾は不要である。
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