　以下の内容はあくまで管理人の解釈であり、受験機関などの解答は参考にしておりません。また、その正確性を保証するものではありません。もし、間違いに気付かれた方は、独学の弁理士講座掲示板、又は、メールにてご連絡下さい。
　また、解説中「○○条解説参照」などとあるのは、本サイトで提供しているオリジナルレジュメの該当箇所を参照するという意味です。

Ｈ２３年短答試験問５９

　商標法第４条第１項に規定する商標の不登録理由に関し、次のうち、正しいものは、どれか。
　ただし、マドリッド協定の議定書に基づく特例は考慮しないものとする。

枝１

　商標登録出願に係る商標が、その商標登録出願の時において商標法条約の締約国の国の紋章であって経済産業大臣が指定するものと類似するものであれば、査定時に当該紋章が経済産業大臣の指定するものでなくなった場合でも、商標登録を受けることはできない。

　解答
　×　商4条3項解説参照。商4条1項2号については、出願時において該当し、かつ、査定時においても該当しなければならないので、査定時に該当しなければ登録を受け得る。

枝２

　商標登録出願に係る商標が、世界貿易機関の加盟国の地方公共団体の監督用の印章であって経済産業大臣が指定するものと同一の標章を有する場合は、いかなるときであっても、商標登録を受けることはできない。

　解答
　×　商4条1項5号に記載の通り。その印章又は記号が用いられている商品又は役務と同一又は類似の商品又は役務について使用をするものでなければ、登録を受け得る。

枝３

　商標登録出願に係る商標が、他人の未登録商標と類似しその使用商品に使用をするものである場合、当該未登録商標が、出願時にはその他人の業務に係る商品を表示するものとして需要者の間に広く認識されていなかったが、査定時にはその他人の業務に係る商品を表示するものとして需要者の間に広く認識されているときは、商標登録を受けることができない。

　解答
　×　商4条3項解説参照。商4条1項01号については、出願時において該当し、かつ、査定時においても該当しなければならないので、出願時に該当しなければ登録を受け得る。

枝４

　商標登録出願に係る商標が、商標法第50条第１項の審判（不使用取消しの審判）による商標登録を取り消すべき旨の審決の確定により商標登録が取り消された他人の商標と類似する商標であって、その他人の商標権に係る指定商品について使用をするものである場合、その審判の請求の登録の日から１年を経過していないときであっても、商標登録を受けることができる。

　解答
　○　商4条1項13号かっこ書に記載の通り。不使用取り消しということは、商標権消滅日前一年以上使用していないということになるので、登録を受け得る。

枝５

　商標登録出願に係る商標が、他人の業務に係る役務を表示するものとして一の外国の国内のみで需要者の間に広く認識されている商標と類似の商標である場合は、不正の目的をもって使用をするものであっても、商標登録を受けることができる。

　解答
　×　商4条1項19号に記載の通り。「又は」とあるので、一の外国の国内のみで需要者の間に広く認識されている場合であっても本号に該当する。

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