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意匠法11条-15条

 初学者の方は勉強を始める前に、特許庁HPで公開されている初心者向け知的財産権制度説明会のテキストを見て、知的財産権制度の概要を勉強して下さい。なお、地域におけるサービスに関する項目と、様式及び参考に関する項目は、読まなくとも結構です。
 以下、太字部が条文になります。小文字部が条文以外の暗記項目です。

意匠法11条(削除)

意匠法12条(削除)

意匠法13条(出願の変更)

第一項

 特許出願人は、その特許出願を意匠登録出願に変更することができる。ただし、その特許出願について拒絶をすべき旨の最初の査定の謄本の送達があつた日から三月を経過した後は、この限りでない。

 ・特許又は実用新案から意匠に変更した場合に優先権の利益を享受できるのは、第一国出願日から6月以内に出願した場合である。従って、6月以降に出願したものを変更した場合は現実の出願日を基準に審査される。パリ条約上、第2国出願が意匠として保護を求める場合には優先期間を6月とするものと解されること、一旦実用新案登録出願を行うことでパリ条約の規定を潜脱するのを防止するためである。
 ・変更後の意匠について新規性喪失の例外適用を受けるためには、もとの出願について証明書を30日以内に提出している必要がある。また、パリ優先を主張する場合は、元の出願について証明書を3月以内に提出している必要がある。
 ・特許出願又は実用新案登録出願に全体意匠及び部分意匠の形状があらわされていれば、部分意匠に変更できる。なお、複数の意匠を包含する一特許出願又は一実用新案登録出願は、これを二以上の意匠登録出願に変更することができる。
 ・もとの特許出願人あるいは実用新案登録出願人から新たな意匠登録出願人へ、意匠登録を受ける権利の承継が適法になされている場合は同一出願人であると認める。
 ・意匠法には国内優先の制度がないため、国内優先権主張を伴う特許出願を意匠登録出願に変更した場合に優先権を主張することはできない。
 ・特許出願又は実用新案登録出願の最初の明細書及び図面に、変更による新たな意匠登録出願の部分意匠を明確に認識し得るような具体的な記載があり、且つ、出願の変更の前と後の内容が同一と認められる場合、変更による新たな部分意匠の意匠登録出願は、もとの特許出願又は実用新案登録出願の時にしたものとみなす。
 ・拒絶査定不服審判請求期間の拡大に伴い、H20年改正により最初の拒絶査定謄本の送達日から3月以内となった。

第二項

 実用新案登録出願人は、その実用新案登録出願を意匠登録出願に変更することができる。

 ・実用新案登録出願の場合は、出願として特許庁に係属している間は、特許出願の場合のような制限はなく、変更出願できる。

第三項

 第一項ただし書に規定する期間は、特許法第四条 の規定により同法第百二十一条第一項 に規定する期間が延長されたときは、その延長された期間を限り、延長されたものとみなす。

  ・拒絶査定不服審判の請求期間が延長された場合は、延長期間内に変更出願できる。なお、補正却下不服審判と却下後の新出願については、拒絶査定不服審判の請求期間が延長されても、期間経過後の延長期間内には審判請求又は新出願できない。
 ・変更出願と同時に秘密請求はできない。但し、登録料の納付と同時に秘密請求ができる。

第四項

 第一項又は第二項の規定による出願の変更があつたときは、もとの出願は、取り下げたものとみなす。

 ・変更の実体的要件を満たしていない場合であっても、親出願は取下擬制される。

第五項

 特許出願人は、その特許出願について仮専用実施権又は登録した仮通常実施権を有する者があるときは、これらの者の承諾を得た場合に限り、第一項の規定による出願の変更をすることができる。

 ・特許出願を意匠登録出願に変更すると、もとの特許出願はみなし取下げとなり、もとの特許出願に係る仮専用実施権又は仮通常実施権は消滅する。そのため、特許出願人に自由な変更を認めると、仮専用実施権者又は仮通常実施権者が不利益を受ける。そこで、仮専用実施権者又は仮通常実施権者の承諾を得なければ、特許出願を意匠登録出願に変更できないこととした。
 ・仮通常実施権は登録されていることが必要である。

第六項

 第十条の二第二項及び第三項の規定は、第一項又は第二項の規定による出願の変更の場合に準用する。

 ・優先権を証明する書類、新規性喪失の例外の適用の申請は、提出したとみなされる。
 ・変更前の特許出願において新規性喪失の例外適用を申請しており、且つ、証明書を30日以内に提出している場合は、出願変更後の意匠登録出願においても、新規性喪失の例外適用を受けられる。

意匠法13条の2(特許協力条約に基づく国際出願に係る出願の変更の特例)

第一項

 特許法第百八十四条の三第一項 又は第百八十四条の二十第四項 の規定により特許出願とみなされた国際出願の意匠登録出願への変更については、同法第百八十四条の六第二項 の日本語特許出願にあつては同法第百八十四条の五第一項 、同法第百八十四条の四第一項 の外国語特許出願にあつては同項 及び同法第百八十四条の五第一項 の規定による手続をし、かつ、同法第百九十五条第二項 の規定により納付すべき手数料を納付した後(同法第百八十四条の二十第四項 の規定により特許出願とみなされた国際出願については、同項 に規定する決定の後)でなければすることができない。

 ・国際特許出願の場合は、日本語においては必要な書面提出後であり且つ手数料納付後、外国語においては必要な書面及び翻訳文提出後であり且つ手数料納付後、でなければ変更できない。但し、国内処理基準時の経過は要件とされない。

第二項

 実用新案法 (昭和三十四年法律第百二十三号)第四十八条の三第一項 又は第四十八条の十六第四項 の規定により実用新案登録出願とみなされた国際出願の意匠登録出願への変更については、同法第四十八条の五第四項 の日本語実用新案登録出願にあつては同条第一項 、同法第四十八条の四第一項 の外国語実用新案登録出願にあつては同項 及び同法第四十八条の五第一項 の規定による手続をし、かつ、同法第五十四条第二項 の規定により納付すべき手数料を納付した後(同法第四十八条の十六第四項 の規定により実用新案登録出願とみなされた国際出願については、同項 に規定する決定の後)でなければすることができない。

 ・国際実用新案出願の場合は、日本語の出願については必要な書面提出後、外国語の出願については必要な書面及び翻訳文提出後であり、且つ手数料及び登録料納付後でなければ変更できない。但し、国内処理基準時の経過は要件とされない。

意匠法14条(秘密意匠)

第一項

 意匠登録出願人は、意匠権の設定の登録の日から三年以内の期間を指定して、その期間その意匠を秘密にすることを請求することができる。

 ・登録意匠が意匠公報に掲載されると、出願人の将来の意匠傾向を他の業者に知られ、また転用意匠を作り出されるおそれがあるためである。なお、技術の上に技術を重ねる発明や考案では独占権の対象を秘密にしておくことは一般に許されない。しかし、意匠は物品の美的外観であり累積的進歩が少ないので、例外的に認められている。
 ・分割、変更又は補正却下後の新出願と同時に秘密請求することはできない。しかし、パリ優先の場合は、日本出願と同時に秘密請求できる。但し、いずれも登録料の納付と同時に請求できる(本条2項)。
 ・出願前に公知となって新規性喪失の例外適用を受けた場合であっても、秘密請求をすることができる。
 ・秘密請求により、@意匠公報には形式的事項のみが記載され、A請求書等の請求が認められず、B差止請求には警告が要件となり、また、C侵害時に過失が推定されない。
 ・秘密請求する場合の手数料は、期間に応じたものではなく所定の手数料である。
 ・秘密にしている期間が長いと第三者に不測の損害を与え妥当ではないので、該期間は3年以内である。権利者と第三者との利益の調和を図るためである。

第二項

 前項の規定による請求をしようとする者は、次に掲げる事項を記載した書面を意匠登録出願と同時に、又は第四十二条第一項の規定による第一年分の登録料の納付と同時に特許庁長官に提出しなければならない。

 ・秘密請求に際しては、氏名と期間を書いた紙を提出するのみで足り、その旨の記載は不要である。また、物件を密封し秘密意匠と朱書きするとともに、別途手数料納付が必要である。
 ・秘密意匠の請求は意匠登録出願と同時に限られていたため、審査が出願時の予想よりも早期に終了した結果、秘密意匠の請求が生じたような事態には対処できなかった。そこで、意匠登録の第一年分の登録料の納付と同時にする秘密意匠請求を認めることとした。なお、第一年分の登録料の納付と同時のみとしたのは、登録査定の謄本の送達後、任意の時期に秘密意匠請求を可能とした場合、当該請求が登録料の納付手続きとは別途なされることとなり、確実な秘密意匠請求の管理が困難となるため、また、秘密意匠請求がなされないものについても当該期間中に請求がなかったことを確認した上で登録を行う必要が生じ、迅速な登録及び公報発行に支障を来すためである。
 ・登録料の納付は出願人だけでなく利害関係人もできるので、出願人が登録料の納付と同時に秘密意匠の請求を行おうとしても、請求の機会が失われてしまう場合がある。

第一号

 意匠登録出願人の氏名又は名称及び住所又は居所

第二号

 秘密にすることを請求する期間

第三項

 意匠登録出願人又は意匠権者は、第一項の規定により秘密にすることを請求した期間を延長し又は短縮することを請求することができる。

 ・秘密期間の短縮は元に戻せるため不利益行為ではない。よって、共同出願の場合は各人が短縮できる。
 ・秘密請求期間中に延長しなければならない。一旦公開された後に秘密意匠とされることにより第三者に不測の損害が生じるおそれがあるからである。なお、3年以上に延長することは許されない。

第四項

 特許庁長官は、次の各号の一に該当するときは、第一項の規定により秘密にすることを請求した意匠を意匠権者以外の者に示さなければならない。

 ・秘密請求期間経過後であれば、公報掲載前であっても何人も謄本の交付を請求できる。
 ・本項に該当する場合は、秘密請求した意匠が開示されるが、意匠権者への通知は不要である。なお、本項には該当しないが、閲覧等の請求があった場合は、意匠権者へ通知される。

第一号

 意匠権者の承諾を得たとき。

第二号

 その意匠又はその意匠と同一若しくは類似の意匠に関する審査、審判、再審又は訴訟の当事者又は参加人から請求があつたとき。

 ・秘密意匠の後願であることを理由として拒絶された後願出願人から請求があった場合等である。
 ・秘密期間中であっても拒絶理由は通知される。

第三号

 裁判所から請求があつたとき。

 ・秘密意匠の後願出願人が拒絶審決の不服に対して出訴した場合に、審理の必要上裁判所が請求する場合等である。

第四号

 利害関係人が意匠権者の氏名又は名称及び登録番号を記載した書面その他経済産業省令で定める書面を特許庁長官に提出して請求したとき。

 ・利害関係人、例えば、意匠権者から警告を受けた者が請求する場合等である。
 ・その他経済産業省令で定める書面とは、利害関係人であることを証明する書面である。

意匠法15条(特許法 の準用)

第一項

 特許法第三十八条 (共同出願)、第四十三条第一項から第四項まで(パリ条約による優先権主張の手続)及び第四十三条の二(パリ条約の例による優先権主張)の規定は、意匠登録出願に準用する。この場合において、同法第四十三条第二項 中「次の各号に掲げる日のうち最先の日から一年四月」とあるのは、「意匠登録出願の日から三月」と読み替えるものとする。

 ・優先権証明書類は、意匠登録出願の日から3月以内に提出する。意匠は公開制度が無いため、優先権証明書の提出が遅いと審査遅延の原因となるためである。
 ・パリ条約による優先権等の主張は、我が国への部分意匠と、それに対応する基礎となる第一国の出願に係る部分意匠とが同一の場合に認められる。よって、全体意匠の第一国出願を基礎として、部分意匠の優先権主張出願はできず、逆も認められない。また、第一国出願に無い内容が付加されたものである場合又は第一国出願の内容の一部が含まれないものである場合、第一国出願が部分意匠に係る複数の出願であってそれらを組み合わせた部分意匠である場合、第一国出願が部分意匠に係る出願であって「その他の部分」を実線に変更した全体意匠である場合も認められない。
 ・組物の意匠の意匠登録出願については、第一国においてその構成物品が我が国の組物と同様に一出願として出願されている場合にのみ、パリ条約による優先権の主張が認められる。
 ・パリ条約による優先権等の主張を伴う意匠登録出願について、関連意匠の出願日と本意匠の出願日とが所定の期間内か否かは、第一国の出願日によって判断する。
 ・特43条5項は不準用である。欧州特許庁は意匠及び商標を受付けていないためである。

第二項

 特許法第三十三条第一項から第三項まで 並びに第三十四条第一項 、第二項及び第四項から第七項まで(特許を受ける権利)の規定は、意匠登録を受ける権利に準用する。

 ・特33条4項は、不準用である。

第三項

 特許法第三十五条(仮専用実施権に係る部分を除く。) (職務発明)の規定は、従業者、法人の役員又は国家公務員若しくは地方公務員がした意匠の創作に準用する。

オリジナルレジュメ

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