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意匠法2条2項-4項

 初学者の方は勉強を始める前に、特許庁HPで公開されている初心者向け知的財産権制度説明会のテキストを見て、知的財産権制度の概要を勉強して下さい。なお、地域におけるサービスに関する項目と、様式及び参考に関する項目は、読まなくとも結構です。
 以下、太字部が条文になります。小文字部が条文以外の暗記項目です。

意匠法2条(定義等)

第二項

 前項において、物品の部分の形状、模様若しくは色彩又はこれらの結合には、物品の操作(当該物品がその機能を発揮できる状態にするために行われるものに限る。)の用に供される画像であつて、当該物品又はこれと一体として用いられる物品に表示されるものが含まれるものとする。

 ・従来、液晶時計の時刻表示部のようにそれがなければ物品自体が成り立たない画面デザインや携帯電話の初期画面のように機器の初動操作に必要不可欠なものについては、その機器の意匠の構成要素として意匠法の枠内で保護していた。しかし、ある物品一般に想定される使用目的や機能を実現するために必要不可欠であり、機器の一部を構成する画面デザインは、保護されない場合が生じていた。そこで、物品の本来的な機能を発揮できる状態にする際に必要となる操作に使用される画面デザイン(画像)について、物品の部分の形状、模様若しくは色彩又はこれらの結合に含まれるとして保護対象にした。
 ・画面デザインがその物品の表示部に表示されている場合だけでなく、同時に使用される別の物品の表示部に表示される場合も保護対象となる。ただし、物品から独立して販売されているビジネスソフトやゲームソフト等をインストールして表示される画面デザインは、保護対象に含まれない。ソフトウェアの流通を阻害するおそれがあり、また、一の画面デザインによってそれを表示するソフトウェアを内蔵する物品全体の流通に影響がでるおそれがあるからである。
 ・画像は、全体意匠又は部分意匠の一部を構成する要素となる。
 ・操作とは、物品がその機能に従って働く状態にするための指示を与えること、又は、機械などを操って働かせることを意味し、操作を必要としない画像(映画の一場面等)は保護対象とはならない。
 ・機能とは、物のはたらきのことをいい、物品の機能とは、当該物品の物品名から一般的に想起される特定の機能を意味する。例えば、パソコンについては情報処理機能、携帯電話については通信機能、DVD録画再生機については録画再生機能、電子計算機用データ表示機については情報表示機能、ゲーム機についてはゲーム実行機能を指す。なお、物品からは直接導き出すことができないような多機能物品は、その旨の説明を記載する必要がある。また、電子計算機は、本来的な機能が情報処理であるため、ソフトウェアを使用したり、インターネット検索を行うことは、情報処理機能を発揮させている状態に該当する。
 ・機能を発揮できる状態とは、物品の機能を働かせることが可能な状態をいい、実際に物品がその機能に従って働いている状態は含まない。例えば、携帯電話機で通話中やメール送信中の状態、磁気ディスクレコーダーで再生中や録画中の状態、ゲーム機でゲーム中の状態、パソコンでビジネスソフトを使用中や、インターネットで検索中の状態は含まない。
 ・当該物品と一体として用いられる物品に表示される画像とは、当該機器の表示部に表示されている画像ではなく、当該機器の使用の際に同時に用いられる他の物品の表示部に表示される画像を指す。例えば、磁気ディスクレコーダーと一体として用いられるテレビモニターに表示される、録画予約機能等、に用いられる画像である。
 ・画像を含む意匠を意匠登録出願する場合には、そのベースとなる物品が意匠法の対象とする物品でなければならない。(「○○用画像」や「○○用インターフェイス」は意匠に係る物品に該当しない。)
 ・例えば、ビデオディスクプレイヤーの意匠において、意匠登録を受けようとする部分である画像が当該物品と同時に使用されるテレビ受像機に表示されるものであっても、「意匠に係る物品」の欄には、「ビデオディスクプレイヤー」と記載されていなければならない。
 ・画像を含む意匠において、画像を含む意匠に係る物品が経済産業省令で定める物品の区分のいずれにも属さない場合、その物品の使用の目的、使用の状態等、物品の理解を助けることができるような説明が、「意匠に係る物品の説明」の欄に記載されていなければならない。
 ・画像を含む意匠においては、「意匠に係る物品の説明」の欄に、画像が物品のどのような機能を発揮できる状態にするために行われる操作に係るものか、又は、操作方法についての説明を記載する。
 ・画像を含む意匠に係る物品全体の形態についても、一組の図面が必要である。また、画像は織物地のような平面的なものとは認められず、【表面図】及び【裏面図】をもって一組の図面とするとはできない。
 ・その物品と一体として用いられる表示機器等に表示される画像を表す図は、【画像図】として記載する。なお、【画像図】として画像を表すことができるのは、意匠に係る物品が画像を他の表示機器に表示して当該物品の操作を行うものである場合に限られる。また、願書の記載だけでは意匠を十分に表現することができないときは、操作方法を説明する参考図を添付する。
 ・意匠に係る物品と一体として用いられる物品に表示される画像を含む意匠を部分意匠として意匠登録出願する場合であっても、【画像図】のみの意匠登録出願は認められない。
 ・画像を含む意匠の意匠登録出願に係る意匠の認定は、以下の点に関して、願書の記載及び図面等を総合的に判断して行う。(1)当該画像を含む意匠の物品の使用の目的、使用の状態等に基づく用途及び機能、(2)前記認定した画像を含む意匠の意匠に係る物品が有する用途及び機能に基づく「画像」の用途及び機能、(3)一組の図面及び断面図、斜視図、画像図等その他必要な図に基づく「画像を含む意匠」の形態。
 ・装飾表現のみを目的とした画像は物品の機能を発揮するための操作に用いる画像とは認められない。例えば、いわゆる壁紙等である。
 ・物品を使用する者の操作を必要とせず、受動的に提供される画像(映画等のいわゆるコンテンツ)は物品の機能を発揮するための操作に用いる画像とは認められない。例えば、映画の一場面の画像等である。
 ・記録媒体自体は操作機構を持たないから、意匠に係る物品を記録媒体とした画像は、物品の機能を発揮するための操作に用いられる画像とは認められない。例えば、CDに記録された画像等である。
 ・電子計算機は、「情報処理」がその機能であるので、ソフトウェアによって表示される画像は、機能を発揮している状態の画像に該当し、保護対象とならない。例えば、OSにより表示された画像や、インターネットを通じて表示された画像等である。
 ・ゲームの画像は既にゲーム機能を発揮した状態の画像であるため、保護対象とならない。例えプリインストールされている画像であっても、ゲームに係る画像は保護されない。ただし、ゲーム機本体の設定用の画像等は物品の機能を発揮するための操作に用いられる画像として保護される。
 ・画像を含む意匠の意匠登録出願に係る意匠が具体的なものと認められるためには、その意匠の属する分野における通常の知識に基づいて、出願当初の願書の記載及び願書に添付した図面等から以下の@からCについての具体的な内容が、直接的に導き出されなければならない。
 @画像を含む意匠の意匠に係る物品
 A「画像」の用途及び機能
 B部分意匠として「画像」の意匠登録を受けようとする場合には、その位置、大きさ、範囲(ただし、当該物品と一体として用いられる物品に表示される「画像」を含む意匠を部分意匠として意匠登録出願する場合であって、画像を意匠登録を受けようとする部分にするときは、当該物品と一体として用いられる物品に対する意匠登録を受けようとする部分の位置、大きさ、範囲は評価しない。)
 C「画像を含む意匠」の形態
 ・@意匠に係る物品又は「画像」の具体的な用途及び機能が明らかでない場合、A「画像」全体の形態が表されていない場合、B意匠に係る物品全体の形態が表されていない場合(画像のみしか表されていない場合)、C「画像」を含む、意匠に係る物品の形態に、願書の「意匠に係る物品」の欄に記載された物品の区分に属する物品を認識するのに必要な最低限含まれていなければならない構成要素が明確に表されていない場合(部分意匠の場合)、D「画像」が物品の表示部に表示されるものか、当該物品と一体として用いられる物品の表示部に表示されるものか明らかでない場合、は意匠が具体的なものとは認められない。
 ・画像を含む意匠についても、意匠に係る物品と公知の意匠の意匠に係る物品とが同一又は類似でなければ意匠の類似は生じない。当該物品の表示部に表示される画像に係る意匠登録出願と、当該物品と一体として用いられる物品に表示される画像に係る意匠登録出願は類似することがある。ただし、画像の形態が共通していても両者は全体に対する意匠登録を受けようとする部分の位置・範囲が異なり、類否判断に与える影響が大きいと考えられる場合は、両者は非類似と判断される。
 ・静止画像と操作によって変化する画像との類否判断は、変化する画像の変化の前後の態様も含めて総合的に観察して行う。 ・フレームの分割態様を、ありふれた分割手法に基づき変更したにすぎない意匠は、容易に創作することができる意匠と認められる。
 ・画像を含む意匠の意匠登録出願において、願書の「意匠に係る物品」の欄に、物品の区分の後に「の画像」、「の画面」等の語を付したもの(例えば、「ビデオディスクレコーダーの画像」)の記載があるときは、別表第一に記載された物品の区分又はそれと同程度の区分による物品の区分とは認められず、意7条違反となる。
 ・一つの部分意匠の意匠に係る物品の中に、二以上の異なる画像や物理的に分離した二以上の「意匠登録を受けようとする部分」が含まれているものは、意匠ごとにした意匠登録出願と認められない。
 ・組物は構成物品全体にかかるデザインの統一感を一の意匠として保護するものであるため、組物を構成する個々の物品の一部に該当するに過ぎない部分意匠としての画像については、組物の意匠について登録が除外されているのと同じ理由で登録が認められない。
 ・画面デザインを部分意匠とする意匠権である場合は、部分意匠制度の意匠権と同様の考え方となり、画面デザイン全体を全体意匠の一部とする意匠権である場合は、通常の意匠権と同様の考え方となる。
 ・DVD再生録画機器に関する部分意匠である画面デザインの場合は、当該画面デザインを表示することができるDVD録画再生機器を業として製造、使用、譲渡等する行為が意匠権侵害行為となる。他方、同一又は類似の画面デザインを有しているとしても、物品が異なれば意匠が類似しないと判断され、意匠権侵害とされない。また、部分意匠の意匠権である場合は、当該画面デザインを使用した機器等が必ず侵害となるのではなく、侵害疑義物品の外観形状等の特色や独自性、あるいは当該物品全体の形状等に関する当該画面デザインの寄与度等を考慮して侵害の有無が判断される。全体意匠の意匠権である場合は、物品全体の形状等に関する類否判断を基本とし、画面デザイン部分については従来の模様等のように物品の表面の一部を構成するものとしてとらえるものとする。
 ・画面デザインが物品そのものの表示部に表示されておらず、当該機器と接続されている汎用の表示機器等に表示されている場合については、当該表示機器として製造、使用、譲渡等する行為が侵害とされるのではなく、意匠権で保護された画面デザインをその部分とする物品の製造、使用、譲渡等が禁止される。


第三項

 この法律で意匠について「実施」とは、意匠に係る物品を製造し、使用し、譲渡し、貸し渡し、輸出し、若しくは輸入し、又はその譲渡若しくは貸渡しの申出(譲渡又は貸渡しのための展示を含む。以下同じ。)をする行為をいう。

第四項

 この法律で「登録意匠」とは、意匠登録を受けている意匠をいう。

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